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真冬の夜の夢 ~司の場合~
2016 / 02 / 08 ( Mon )
(超短編です)




ん・・・?
ここはどこだ?
あそこに見えるのは・・つくしと・・・俺?

・・・俺?!

いや、おかしーだろ、俺はここにいるっつーのに!
じゃああそこにいるのは一体誰なんだ?

おいっ、つくしっ!
お前一体誰と一緒にいやがる!
おいっ、おいっ、聞こえねーのかっ!!



「牧野・・・俺、顔を司に変えてみたんだ。どう、似合ってる?」
「え・・・類・・・? 本当に類なの?!」

は・・・?
類だと?!
何ふざけたこと言ってやがる?!

「そうだよ。牧野が相変わらず俺様な司に苦労してるって言うから、だったら見た目は司で中身は俺なら牧野も嬉しいんじゃないかと思って。最先端の医療を駆使してやってみたんだ」
「すごい・・・! 声を聞かなきゃ絶対に類だなんて気付かないよ!」

おいつくし! お前も何すごいだなんて言ってやがる?
バカじゃねーのか、そこは怒るところだろうがっ!

「どう? 気に入ってもらえた?」
「気に入るどころじゃないよっ! 見た目は司で中身は類だなんてこんなおいしい一石二鳥は神様に頼んでも叶えてもらえない願いだよ!」

はぁ?! おい、ざけんなっ!
てめぇ頭がイカれたのかっ!

「クスッ、じゃあこれからは俺と一緒にいてくれる? 俺は優しいよ?」
「いるいるっ! あんな我儘で俺様で強引な男とは一緒にいるのにほとほと疲れちゃったの。類、あたしのためにここまでしてくれてありがとう! 大好きっ・・・!」
「牧野・・・!」


おいっ、てめぇら何抱きついてやがるっ!
ざけんなっ!
おいっ、おいっ・・・おいっ?
まさかキスすんじゃねーよな? ・・・やめろっ、やめろっ!
おいつくしっ! 俺はここだっ! ここにいるっ!
おい類っ! お前親友を裏切るのか!
やめろっ・・・それ以上近づくんじゃねぇ!
てめーら何服を脱いでやがる! それ以上はやめろっ! やめてくれっ!!!

それ以上・・・






うおおおおおおおおっ! やめろおおおおおおぉおおおおおおおおおおおおっっ!!!






「ハッ!!」

ガバッと起こした全身から滝のような汗が流れている。
目の前に見えるのは暗闇と静寂。
さっきまでの光景はどこかへ消えていた。

「ぜぇはぁぜぇはぁっ・・・・・・ゆ、ゆめ・・・か・・・?」

なんつー恐ろしい夢だ・・・汗と震えが止まらねぇ。
悪夢にもほどがある。
あんな忌々しい光景・・・

「ん~・・・もうこれ以上は食べられないよぉムニャムニャ・・・」

ハッと横を見れば悪夢の主役の片割れがヨダレを垂らしながら幸せそうに寝こけている。
そのあまりにも間抜けな姿に無性に怒りが湧き上がってきた。

「・・・んの野郎、人の気も知らねーでぬくぬくとボケやがって・・・」
「ん・・・」

ガサゴソ、ガサゴソ・・・

「うんっ・・・」

チュッチュッ、ブチュッ

「ん・・・んんっ・・・!」

チュバチュバッ、グチュッ

「はぅんっ・・・! ・・・・・・・・・んんっ?!」

グチャグチャ、ジュルッジュ・・・


「・・・っぎゃーーーーーーーーーーっ!!! 一体何やってんのよぉっ?!」
「うるせぇ、何はナニに決まってんだろうが!」
「人の安眠を妨げていきなりふざけんなっ! やめなさいよぉっ!」
「うるせーーーっ! 安眠を妨げたのはてめぇだろうが! お前は黙ってお仕置きされてりゃいいんだよっ!!」
「はぁっ?! 何を意味不明なこと言ってんのよっあっ?! バカバカバカっ! やめっ・・・!」


ズプッ・・・!


「あぁ・・・んっ!」
「いいか、お前は俺のもんなんだよ。夢だろうと何だろうと誰にも渡さねぇっ! それを嫌と言うほど思い知らせてやるよっ・・・!」
「あぁっ・・・!」






真冬の夜の夢 ____


悪夢を見たのは果たして司かつくしか・・・?
あなたはどう思われますか?






 
ポチッと応援をよろしくお願い致します!
昨日は忙しく時間が取れなかったので更新をスキップするつもりだったのですが、くだらない短編が思いついたのでばーっと書きました。アホ過ぎてすんません~(;´Д`)
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08 : 05 : 15 | 真冬の夜の夢 | コメント(17) | page top
真冬の夜の夢 ~つくしの場合~
2016 / 02 / 09 ( Tue )
(part1が1つ前に時間をずれ込んで更新されていますので未読の方はそちらからどうぞ)





ん・・・?
ここはどこ・・・?
あそこに見えるのは・・・司と・・・あたし?

・・・あたし?!

いや、なんでそうなるの?
だってあたしはここにいるのに。
双子でもあるまいしあたしがあそこにいるはずが・・・
えっ、じゃああそこにいるのは一体誰?!

ねぇっ司っ!
あんた一体誰と一緒にいるのよっ!
ねぇっ、ねぇっ! 聞こえないのっ?!



「道明寺さん、私、思いきって先輩の顔に変えてみたんです。どうですか?」
「お前・・・三条か?」

は・・・?
三条って・・・桜子?!
何2人してふざけたこと言ってるのよ!

「そうですよ。道明寺さんがいつまで経っても素直じゃない先輩にイライラするって仰ってたから、だったら見た目は先輩で中身は私ならいいんじゃないかと思ったんです。最先端の技術を駆使したんですよ。いかがですか?」
「声を聞かなきゃ信じらんねー話だな。・・・いや、体のラインが全然ちげーな」

ちょっ、ちょっと、あんた一体どこ見てんのよっ!!
バッカじゃないの?! コラーーーーーッ!!

「どうですか? 少しは気に入ってもらえましたか?」
「何とも言えねーけど・・・思ったほど悪くはねーな」

はぁっ?! あんたなに寝ぼけたこと言ってんのよ!
悪いに気まってんでしょうが、このアホっ!!!

「クスッ、じゃあこれからは私と一緒にいてくださいますか? 私ならいつだって素直でいることをお約束しますし、それに、先輩にはないこのナイスバディとテクニックで道明寺さんを色んな意味で満足させてあげることができると思いますよ?」
「・・・ふん、たまにはそういうのも悪くねーかもな。見た目があいつで素直とくりゃあ一粒で2つオイシイってことだからな。じゃああいつにゃ到底できそうもねーことをお前には頑張ってもらうとするか」
「うふふ、喜んで・・・!」


ちょっ・・・、あんた達何抱き合ってんのよっ?!
ふざけるのもいい加減にしなさいよ!
ねぇっ、ねぇっ・・・?! ねぇってば!!!
まさかキスなんてしないでしょうね? ・・・やめてっ、やめてよっっ!!
ねぇ司っ! あたしはここよっ! ここにいるってばっ!!
ちょっと桜子っ! あんたあたしを裏切るつもりなのっ?!
やめてっ・・・それ以上近づかないでっ!!
ちょっ・・・何服脱がしあってんのよ! それ以上はやめてっ!! やめてってば!!!

それ以上は・・・







いやああああああああぁああああああああああああああっ!!!!!!







「ハッ!!」

ガバッと起こした全身から滝のような汗が流れている。
目の前に見えるのは暗闇と静寂。
さっきまでの光景はどこかへ消えていた。

「はぁっはぁっはぁっはぁっ・・・! ゆ・・・ゆめ・・・?」

にしてはなんてリアルで悪趣味なの。全身が震えて体中がびっしょりだ。
悪夢にもほどがある。
あんな忌々しい光景・・・

「ん・・・うるせーな・・・どうした?」
「あ・・・ごめん、起こしちゃった? ちょっと夢見が悪くって・・・」

ムクッと体を起こした悪夢の主役に思わず 「あんたのせいだろ!」 と叫びそうになるのをグッと堪える。
あれは夢、夢、夢。
夢と現実をごちゃ混ぜにしちゃあダメダメ。

「夢にうなされたのか?」
「ん・・・まぁそんなところ。ほんとごめんね? じゃあもう1回寝よっか」
「・・・・・・」

嫌なことは忘れるに限る。
うん、もう一度寝ていい夢見よう。そうしよう!!

バサッ!!

布団に再び横たわって目を閉じた瞬間、不意に体に重みを感じて目を開けた。

「・・・・・・へ?」

と、何故か眼前で悪夢の主役がニヤリと口元を歪めてこちらを見下ろしている。

「つ、つか・・・」
「嫌な夢見たんだろ? 全身汗だくじゃねーか」
「え、いや、もう大丈夫だから寝よ・・・」
「嫌なことは俺が忘れさせてやるよ」
「えっ? んっ・・・!」

な、何?!
一体何が起こって・・・

チュッチュッ、ブチュッ

「ちょっ、つかさっ!」

チュバチュバッ、グチュッ

「なっ・・・何やって・・・あっ!」

グチャグチャ、ジュルッジュ・・・

「何って・・・ナニに決まってんだろ?」
「はぁっ?! 意味わかんないから! ちょっ、やめなさいってば!」


ズプッ・・・!


「あぁ・・・んっ!」
「いいか、嫌な夢なんてなぁ、イイことすりゃあ一瞬でぶっ飛んでいくんだよ。だからお前は何も考えずにただ快楽に溺れてやがれ」
「何バカなこと言って・・・あぁっ・・・!」






真冬の夜の夢 ____


悪夢を見たのは・・・
もはや考えるまでもない・・・の、か?






 
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すみません、どーしても対で書きたくなってしまいました~。
たまにはこういうアホなだけの話も楽しくって(^◇^;)
明日は王子様~に戻りますので許してぇ~!(笑)
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