王子様の憂鬱 25
2016 / 01 / 24 ( Sun ) 「あっ、おねえちゃん! ハルにぃっ!」
長い廊下を歩いていると、たまたまそこにいた渚と鉢合わせた。 結局あれから道明寺邸へと帰ってこれたのは日もすっかり暮れてからのこと。 「もう一度だけ」 なんて言っておきながら、彼がその言葉を守ることはなかった。 そしてなんだかんだで自分もそれを拒むことはなかった。 ・・・信じられない。信じられない。信じられないっ! は、は、初体験したのはつい昨日のことだというのに。 人間というのはこれほどに順応能力を持ち合わせた生き物だったのか。 最初はあんなに痛くて内心二度としたくないなんて思っていたくせに、次の日にはもう・・・ か、か、快楽で満たされているなんて・・・! 恥ずかしすぎると同時にある意味で身体の神秘に遭遇した気分だ。 ・・・って一体何を考えてるんだか?! 「遅かったねぇ~! どこ行ってたの?」 「え? えーと・・・」 「ちょっとね、2人でゆっくりデート」 「デートぉ? いいないいな~、あたしも行きたかったぁ!」 「ははは、渚はまた今度な」 「ぶーーー!!」 「それよりパパとママは? いる?」 「いるよ~! ご飯も終わって大広間でお茶でも飲んでるんじゃないかなぁ。一緒に行く?」 「そうだね。行こっか」 「わーい! じゃあ行こ行こっ!!」 渚はピョンピョン跳びはねながら2人の間におさまると、両手でそれぞれの手を掴んで満面の笑みで歩き出した。何も知らない人が見たらパパとママに見えたりして・・・なんて考えてしまう自分がちょっと恥ずかしい。 そんなことを考えながらチラッと横目で遥人を見上げると、いつから見ていたのかバチッと思いっきり視線がぶつかった。 「 ! 」 「ん?」 「う、ううん。何でもない!」 慌てて前を向くと横からクスクスと笑う声が聞こえる。 ・・・もうっ! 「こうしてると親の疑似体験してる気分だなー」 「えっ?! ・・・あ」 驚いて二度見したら、それを予測していたかのようにニヤニヤと笑っている。 ・・・全部読まれてる。 「早くほんとにこうなるといいな」 「・・・うん」 「あれー? おねえちゃん顔真っ赤だよー? どうしたの~?」 「な、なんでもないっ!!」 「へーんなのぉ」 「ははははっ!」 *** 「パパ、ママ、おねえちゃんたちが帰ってきたよっ!」 大広間へと辿り着くと今度は両親の元へと駆けていく。 そんな娘を両手を広げて受け止めながらつくしは笑顔で2人を迎え入れた。 「おかえりっ!」 「た、ただいま・・・」 「お邪魔してます」 「やだー、そんな言葉遣いハルじゃないっ! どこか具合でも悪い? 変なもの拾い食いしちゃった? それとも何かいいことでもあっておかしくなっちゃった?」 「・・・・・・」 パチッとウインクしながら大袈裟に笑うつくしに遥人が半笑い気味に流す一方で、花音はみるみる真っ赤に染まっていく。 「うんうん、とっても充実した時間が過ごせたみたいだね~。よかったよかった!」 何度も嬉しそうに頷くつくしの視線は娘の左手に注がれている。 「ねっ、司?」 「・・・・・・」 話をふられた張本人はぶっすーっと返事もせずに仏頂面でソファーにふんぞり返ったまま。 「ねぇねぇパパ! おねえちゃんとハルにぃはデートでおそくなったんだってぇ!」 「・・・」 「ほらほら、立って立って~!!」 末娘には逆らえないのか、尚も面白くなさそうな顔をしながらも引っ張られるままに司が立ち上がる。どうやら父娘にしかわからないアイコンタクトで肩車を求められていたらしく、暗黙の了解のように渚を担ぎ上げた。 渚のテンションは最高潮だ。 「花音、よかったね」 「ママ・・・うん」 ポンポンと腕を叩かれて、はにかみながらも花音が幸せそうに笑う。 娘の変化に、つくしも母として何とも言えない想いに包まれる。 そんな親子の様子を少し離れたところで見ていた遥人の傍に、渚を担いで歩き回っている司が次第に近づいて来た。一瞬だけ目があったが、すぐにフイッとまた違う方向へと司が視線を動かす。 「ハルにぃ~!!」 ブンブンと手を振りながら目の前を通過していく渚に笑って手を振った、その時・・・ ドガッ!! 「いってぇっ?! っおいっ、何しやがるっ!!」 いきなり弁慶の泣き所に蹴りが入り、あまりの痛みに思わず飛び上がった。 「わりーな。足が長すぎて当たっただけだ」 「はぁっ?! んなわけねーだろ!」 ゲシッ!! 「いって! おいっ、ざけんなおっさん!」 「わりーな。足がすべっただけだ。気にすんな」 「はぁ~~っ?! んの野郎・・・!」 ボゴッ! 「~~~~っ、おいっ、いい加減にしろこのクソ親父っ!!」 我慢も限界を迎えた遥人が司の脛を思いっきり蹴ろうと思ったその瞬間 ___ 「こらぁーーーっ!! けんかはダメっていつも言ってるでしょおっ!!!」 2人の頭上から激しい雷が落ちてきた。 見れば小さな雷様がぷんぷんといたくご立腹だ。 「2人とももっとおとなにならなきゃメッ!!」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「いったい何回言ったらわかるのっ!!」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 「・・・ぷっ! あっははははははは! あーあ、まーた怒られちゃった」 「もう・・・パパもハルにぃもいつまで経ってもすぐムキになるんだから」 「ほんと、男の人はお子ちゃまでこまりますねー!!」 「あっはははは! ねーっ?」 「・・・・・・」 「・・・・・・」 6才の子どもの手厳しい指摘に大の男がブスッと心底面白くなさそうに黙り込むと、雷様を囲むようにして女衆はいつまでも大笑いを続けた。
チビゴンがようやく元気になり、一方でちょっと風邪の気配を感じるようになった私。これは気をつけねばと気合を入れ直し、日曜(今日ですね)は旦那が久しぶりに休みだからチビゴンを任せよう!!と思っていたのに・・・やっと少し楽が出来ると心から楽しみにしていたのに・・・!! 今度は旦那がインフルにかかるってどういうこっちゃねん?! ガビ( ̄■ ̄)ーン!! シクシクシク・・・。しかもこんなときに大雪になるとか予報が出てるし。 いえね、この冬散々降る降る詐欺にあってるんでね、普通なら「どうせまたスカシだろっ!!」なんて言って鼻で笑ってやるところなんですけどね、人生こういうときに限って当たったりするものなんです・・・。なので笑えねー!( ̄∇ ̄;) 昨日やっと15センチくらい積もったので朝からチビゴンとひたすら雪遊び。体が既に筋肉痛・・・ 母は今日も頑張ります。・・・トホホ(ノД`) ということでせっかく再開したコメント返事がまたまちまちになるかもしれませんが、どうかご理解いただけましたら有難いですm(__)m |
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by: * 2016/01/24 01:16 * [ 編集 ] | page top
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旦那様のインフルお大事にして下さい。 子育ては大変ですよね、でも子供と遊ぶのは今しか出来ない事で大人になって”あ〜すればよかった”て思う物で(私は仕事をしていて今更後悔…)家族があってと自分と思います、毎日の更新を楽しみではありますがみやとも様が大好きな私は待ちます。 みやとも様も風邪をひかないように。 長文ですみません。 --管理人のみ閲覧できます--
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